マスダ タマコ   Tamako Masuda
  増田 珠子
   所属   経済経営学部 所属
   職位   教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2015/07
形態種別 大学・研究所等紀要
標題 愛国主義と節税―ノエル・カワードと小説『威風堂々』―
執筆形態 単著
掲載誌名 『駿河台大学論叢』
出版社・発行元 駿河台大学教養文化研究所
巻・号・頁 (50),105-125頁
概要 熱烈な愛国主義者として有名だったノエル・カワードは、晩年、大英帝国から福祉国家への転換を図る英国の所得税の高さに音を上げ、節税目的で移住した。この行為を愛国心の欠如ではないと彼は主張したが、移住と前後して書かれた小説『威風堂々』を読み解くと、彼が脱植民地化の進展を意識しつつも、愛国心の対象にかつての大英帝国のイメージを重ねていたこと、また英国のシンボルたる王室の人々への敬愛を失わないことこそ愛国主義者の証と考えていたことが分かる。この意識があったからこそ、カワードのなかで節税と愛国主義が両立したのである。