ナガオ タケシ   NAGAO Takeshi
  長尾 建
   所属   現代文化学部(2019年4月を以て募集停止) 所属
   職位   准教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2021/04
形態種別 大学・研究所等紀要
招待論文 招待あり
標題 高村光太郎『智恵子抄』論―他者の顕現
執筆形態 単著
掲載誌名 『高村光太郎研究』
掲載区分国内
出版社・発行元 高村光太郎研究会
巻・号・頁 (42),46-58頁
総ページ数 13
概要 高村光太郎の第2詩集である『智恵子抄』を分析した。従来説かれている〈智恵子神話〉については、先の論考「高村光太郎『道程』後期」論で、智恵子の関わりは側面的であることを論じた。その視点から『智恵子抄』を読んだとき、高村による智恵子の収奪が、高村の自己回復の原動力であったこと、また時を経て智恵子に他者性が露出するとともに、高村は智恵子を賛美していることがわかった。智恵子の他者性は彼女の発病とともに決定的となるが、その時初めて高村は智恵子を理解したのではないか。まさに『智恵子抄』は他者を巡る詩集であったのだ。