アマノ コウジ
Koji Amano
天野 宏司 所属 スポーツ科学部 所属 職位 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2005/03 |
形態種別 | 学術雑誌 |
標題 | 高圧送電網の形成と空間編成 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 「近代日本における国土空間・社会空間の編成過程に関する歴史地理学的研究」成果報告書 |
出版社・発行元 | 平成13年度~平成16年度科学研究費補助金 基盤研究(A)(1)」(研究課題番号 13308002) |
巻・号・頁 | 93-110頁 |
概要 | 日本における戦前の電気事業者の設立・解散の動向をみると,4期に区分できる。うち第二期(1909~1921年)は急増期,第三期(1921~1931年)は淘汰・統合期と把握可能で,これは,第二期において,他社発電力を購入する電力融通が一般化したことにより,資本蓄積が薄い地域での開業が可能となり急増し,続く第三期では,高圧送電線を紐帯として企業統合が進み,供給域という名の空間が再編成されたとの作業仮説に基づき,これを下野電力㈱とその電力融通網について検証した。結果,下野電力からの融通電力に頼る電気事業者において,直接融通を受ける事業者のみならず,被融通事業者を介して,二次的に融通を受けるなどの階層性が明らかになった。これら直接・間接の被融通事業者は,いずれも資本規模が小さく,供給料金においても上位の供給者に比して高い料金が設定され,発電所建設に要する資本を有さずに開業にいたり,電力購入料金は需用者に転嫁しながら経営が為されていることが確認された。 |