キヨミ セツコ
Setsuko Kiyomi
清海 節子 所属 経済経営学部 所属 職位 教授 |
|
言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2012/01 |
形態種別 | 大学・研究所等紀要 |
標題 | 日本のことわざに於ける反義語の性質 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 駿河台大学論叢 |
巻・号・頁 | (43),77-102頁 |
概要 | ことわざの修辞的技巧の一つに対照法があり、反義語 がことわざの意味を強める役を担っていると考えられている(奥津2000)。例えば、英語のことわざの ‘Penny wise, pound foolish’ (「一文惜しみの百知らず」) や、日本語のことわざの「聞いて極楽見て地獄」では、[wise-foolish]、[極楽−地獄]という反義語が意味を強調する役割を果たしている。
本稿は、日本語のことわざに使用される反義語の役割を明らかにするために、どのような性質の語彙が高い頻度で使用されているかを『日英比較ことわざ事典』(1981) を参照に調査した。同時に、英語訳ではどの程度反義語が使われているかについても考慮した。結論として、品詞では、形容詞・形容動詞が使用される頻度がやや高いことが明らかになった。意味的には、「空間」に関連する語彙が多く使用されていることが分かり、ことわざのメッセージを分かりやすく伝える役割を果たしていると推測した。また反義語が含まれている日本語のことわざの英訳のには、3割以下しか反義語が見つからず、日本語のことわざの反義語は、英訳では反義語で表されない傾向があることも分かった。 |