キヨミ セツコ
Setsuko Kiyomi
清海 節子 所属 経済経営学部 所属 職位 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2015/07 |
形態種別 | 大学・研究所等紀要 |
標題 | 民話に於ける数の種類と役割(1)―先行研究と日本民話に於ける数の用法― |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 駿河台大学論叢 |
出版社・発行元 | 駿河台大学教養文化研究所 |
巻・号・頁 | (50),45-78頁 |
概要 | 本稿では、日本の民話に於ける「数」の種類と役割について明らかにした。まず異なる角度から数を扱っている先行研究を見た。次に『日本昔話百選(改訂新版)』(2003) をデータとして、日本の100の民話を対象に調査を行った結果、データの9割以上に「数」が用いられていた。特に「1」「2」「3」の使用頻度が高いことが分かった。日本民話で特に注目されるのは「1」がデータ全体の8割強も用いられている点である。また、一話に使用される数の種類は、平均して3種類の数が多く、データの約4分の1の話に用いられていた。数が否定に使われているのは、「1」と「2」に限られ、しかも「1」の例の方が多かった。また、一桁の数と三桁・四桁の数の対立が観察された。今回の調査結果から「1」の頻出の高さが明確になり、日本の口承文芸に於ける「1」の重要性を支持する根拠とみなされる。また「1」は「優れた」というような数量から離れた意味を表すことが日本語固有の特徴であることも指摘した。 |