アマノ コウジ   Koji Amano
  天野 宏司
   所属   スポーツ科学部 所属
   職位   教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2020/06
形態種別 その他
標題 書評 川勝賢亮著:『武州拝島大師本覚院の歴史文化』
執筆形態 単著
掲載誌名 多摩のあゆみ
掲載区分国内
出版社・発行元 たましん地域文化財団
巻・号・頁 (178),78-79頁
著者・共著者 天野宏司
概要 地元では,「拝島大師」の名で知られる本覚院の歴史性・文化性・地域性を本覚院の住職自ら執筆した本書を書評した。川勝師は住職であると同時に九州大学ついで大正大学で教鞭を執った研究者・教育者でもあり,ありがちな自院礼賛ではない論調に好感が持てること。平易な文体で書かれて親しみやすいことなどを評価した。評者が一番ダイナミックに感じたのは,幕末開講期以降,多摩地域では横浜からの生糸輸出を支えるため繭玉生産が盛んになる。それを支えるために繭玉の形をしたダルマがもてはやされ「拝島大師のだるま市」として定着し,同時に繭玉生産の天敵であるネズミ駆除に霊験のある拝島大師のお札が流通していく。さらに商業活動の活発化に伴い,近江商人の關與が確認されるなど,地域経済が世界経済の中に位置づけられる好例と感心させられた。