キヨミ セツコ
Setsuko Kiyomi
清海 節子 所属 経済経営学部 所属 職位 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2006/07 |
形態種別 | 大学・研究所等紀要 |
標題 | 「感情表現の日英比較 −<快>感情基礎語彙を中心に-」 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 駿河台大学論叢 |
巻・号・頁 | (32),91−114頁頁 |
概要 | 日常使用する感情表現の「うれしい」や「悲しい」等は、言語間ではどの程度の普遍性が認められるのだろうか。例えば、「私は幸せだ」と “I am happy” は、当然のように同等に扱っているが、これは正しいと言えるのだろか。本稿は、感情表現の中で、<快>に分類される基礎語彙に限定して、日本語と英語での違いを探る試みをする。日本語の分析は、菊地 (2000) を、英語の分析は、Wierzbicka (1999)を参考にしながら、「ウレシイ」「タノシイ」と ‘joy' ‘happy (happiness)’ 等の意味を詳細に検討した。その結果、日本語と英語の基本的な<快>感情語彙は、同じ要素を共有しながら、厳密に一対一として対応しないだろうという結論に導かれた。具体的には、「私は幸せだ」は “I am happy” ではないということになる。その理由は、‘happy’ には「シアワセダ」の意味の他に、部分的には、日本語の「ウレシイ」「タノシイ」の意味も含んでいる。さらに、現代英語で、‘happy’ の意味が弱まっていることも注目すべきで、「シアワセダ」とは違って、‘happy’ は「感情」というよりは、「感覚」に近いと考えられるからである。 |