キヨミ セツコ
Setsuko Kiyomi
清海 節子 所属 経済経営学部 所属 職位 教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2007/01 |
形態種別 | 大学・研究所等紀要 |
標題 | 「感覚表現とは何か?」 |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 駿河台大学論叢 |
巻・号・頁 | (33),31−45頁頁 |
概要 | 感覚表現(感覚語彙)は、言語学で、どのような表現・語彙を指すのかについて定まった見解がないように思われる。しばしば、感覚表現は、感情表現の中に含まれるとして、「感情・感覚」と一括りにされることもある。一般に「感覚」から連想されるのは、五感(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)であり、感覚表現は五感に関連する表現と同一視される傾向がある。感覚表現を五感だけでなく、広がりをもたせて理解することも可能である。例えば、体の中のどこからどもなく、自然にこみ上げてくるような感覚もあるはずである。本稿では、感覚語彙のこれまでの扱われ方を観察し、問題点を指摘する。結論は次の2点にまとめられる。第一は、感覚表現は、五感に関連する表現だと一般に考えられる傾向にあるが、実際には、五感だけでなく、それ以外の感覚(=深部感覚)に基づく表現があることを認識するべきである。例えば、「楽しい」や、‘happy’は、そのような表現に関係していると推測できる。第二に、感情語彙と感覚語彙は、性質上異なると考えられるので、区別して扱われるべきであり、感覚表現を感情表現の一部としてみなすことは避けられるべきである。 |