| イワハシ マチコ
            Machiko Iwahashi 岩橋 真知子 所属 スポーツ科学部 所属 職位 准教授 | |
| 言語種別 | 英語 | 
| 発行・発表の年月 | 2020/04 | 
| 形態種別 | 著書 | 
| 査読 | 査読あり | 
| 標題 | Paradox and Representation: Silenced Voices in the Narratives of Nakagami Kenji | 
| 執筆形態 | 単著 | 
| 掲載区分 | 国外 | 
| 出版社・発行元 | Cornell University Press | 
| 総ページ数 | 314 | 
| 概要 | 「声なき声はいかに表象されうるか」という根源的な問いを出発点に、部落出身作家・中上健次の主要作品を分析した研究書である。ガヤトリ・スピヴァクのサバルタン理論を手がかりに、日本社会の主流構造によって沈黙を強いられた部落民の「声」をいかに文学が捉えうるかを追究する。前半では、暴力的な男性と沈黙する妻など、男性主体の物語に潜む抑圧構造を読み解く。後半では「秋幸三部作」に登場する娼婦さと子、老女ユキ、性暴力被害で口を閉ざすモヨといった、性的スティグマを背負った部落女性たちの痛みやトラウマに焦点を当てる。徹底した精読を通じて、抑圧された存在の「声なき声」を文学的に可視化する方法と、その倫理的意義を明らかにした。 |