アマノ コウジ   Koji Amano
  天野 宏司
   所属   スポーツ科学部 所属
   職位   教授
言語種別 日本語
発行・発表の年月 2011/12
形態種別 大学・研究所等紀要
標題 世界の中心で愛をさけびつづけられるか?-メディアツーリズムと持続的利用に関する検討-
執筆形態 単著
掲載誌名 文化情報学
出版社・発行元 駿河台大学文化情報学部
巻・号・頁 18(2),1~15頁
概要 香川県高松市庵治町は、映画「世界の中心で愛をさけぶ」のロケ地に選定され、ファンがロケ地を訪問するメディア・ツーリズム(コンテンツ・ツーリズム)に包摂された。訪問先は、神社の境内など、公的統計では把握不可能な来訪行為について、映画の世界観に基づき懸垂される「誓いの南京錠」を資料として測定する手法を開発した。この結果、バトラーによる観光地のライフ・サイクルモデルでいうところの停滞期を、コンテンツの持つ訴求力の低下する時期ととらえると、庵治町では、観光交流館などを設立し、南京錠をかける行為を促していった。結果として、南京錠をかける行為は、映画公開後4年たった2009年でも公開当時とほぼ同程度確認され、依然としてメディア・ツーリズムの効果が持続していることが判明した。しかしながら、南京錠に仮託される想いは徐々に変質し、当初は恋愛関係にある2人の①永遠の愛を誓う、あるいは、②女性がよき伴侶を求めるものが主流であったが、時間の経過とともに、③自分の将来の成功を願う、④離別したと思われる2人の愛のメモリアル、⑤5円玉を供えるものなど、多様な想いが込められ雑然としたものへと変わりつつあることを明らかにした。